リブセンスの向かう先を探求しながら、デザイナーとしてのキャリアを拡張していく
INTERVIEW

2019年 中途入社 阿部 洋平YOUHEI ABE / デザイナー

美術大学でグラフィックデザインを学んだ後、幾つかのデザイン制作会社を経てリブセンスへ入社。制作会社時代はブランディング領域を得意としていたが、外注先ではなく内部からブランディングを行える環境に身を置きたいと考え、理念に共感できるリブセンスへ転職。
現在はコーポレートデザインのみならず、新規事業部でもUIデザインを行う。

本質的なブランディングに挑戦したかった

前職は、ブランディングなどを手がけるWeb制作会社でした。でも、クライアントワークでブランディングをやるには、限界がある。本質的な仕事をするには、会社の内側から中長期的に手を動かせるインハウスのデザイナーになったほうがいいんじゃないかと考えるようになりました。それで転職先に選んだのがリブセンスのコーポレートデザイナー職。日ごろから掲げているビジョンやミッションをビジュアルでもしっかり表現している印象があり、ブランディングに打ち込む土台のある会社だと感じたからです。また、コーポレートデザイナーというポジションが手がける仕事の領域も固まりきっておらず、自分で道をつくれるように思えたのも魅力的でした。誰も正解を持っていないからこそ、なんにでもチャレンジできる。その予感は、当たっていました。

「コーポレートデザイナー」の立ち位置を示したい

入社して間もなく参加したのは「経営デザインプロジェクト」。数名の社員が週2回×3時間ほどのミーティングを重ね、リブセンスの在り方を再定義する取り組みでした。それはまさに、インハウスだからこそ関われるプロジェクトだったと思います。要件が固まって手を動かすクライアントワークと違い、何をどうしていくかの根本から、対話に加わることができたんです。会社の根幹をなすプロジェクトなのに、若手がボトムアップで決めていく体制にもリブセンスのユニークさを感じましたね。

通常業務では株主総会の資料を整えたり、社内の納会におけるクリエイティブを制作したりするのもコーポレートデザイナーの仕事です。とくに半年に一度の納会は、それまで明確なテーマ設定がなされていなかったんです。それではどの社員もなかなか自分事にできません。そこで、リブセンスの現在地や短期的な目標をとらえたテーマの策定を目指して、ワークショップを実施。以降の納会は毎回そのようにテーマが設定され、ビジュアル化の精度も上がりました。そうした仕事を重ねるうちに、最初は「会社周りのデザインを整えてくれる人」といったイメージだったであろうコーポレートデザイナーが、「社内外のブランディングを担う人」として認知されるようになってきたと感じています。

さまざまなデザインスキルを研ぎ澄ませてゆく

ほかに印象的だったのは、企業ブログ「Q by Livesense」の立ち上げです。社内のライター陣がさまざまな社会の課題を考えてゆくメディアで、約1万文字にもおよぶ記事を掲載し、写真は一切使いません。デザインに、読者が興味を失って離脱してしまわないようにするための工夫が必要でした。アクセスして0秒で「これは普通の企業ブログではない」と思ってもらえるよう、小説や新聞を想起させる縦読みのレイアウトに、ロゴをもじったキャッチーなキャラクターを挿入。これまでのリブセンスが発信してきたイメージとは一線を画しつつ、攻めのブランディングに挑戦できたことで、多くの方々に評価されるブログになりました。

一方で新規事業部にも所属しており、オンライン面接サービス「batonn」では、ユーザーの体験向上や必要な機能を満たすUIをこつこつ作っていく役回りを担当しています。ブランディングデザインはイメージを具現化するもの、プロダクトデザインはユーザーの体験向上と機能を満たしていくもので、それぞれ別の面白さがあるんですよね。ただ、これからのプロダクトは機能だけでは差別化できないから、結局はこちらにもブランディングが必要になるでしょう。別方向で鍛える二つのスキルがいずれ一体化し、一歩先をいくデザインを生むのだと信じています。

さまざまな角度から、表現の幅を拡げる

これまで経験のなかったUIデザインなどにチャレンジしていることで、自分のスキルの幅がどんどん広がっていくのも実感しています。インプットもアウトプットも、多いに越したことはない。副業で漫画やイラストを描いたり育休を取得したりとプライベートも充実させることで、働きながら自分らしい表現を追求できているように感じています。

リブセンスはいま、変革期です。以前から推進してきた「社会の課題をテクノロジーで解決する」という取り組みも、IT企業ならすでに皆がやっています。だからこそ、リブセンスにしかできないことを別の視点から探っていく必要がある。コーポレートデザイナーというポジションなら、その探究活動に深く潜って、さまざまな試行錯誤ができます。その積み重ねは、デザイナーとしての自分のキャリアも拡張してくれるでしょう。